「ほのか…」
ケイも、空を仰ぎ見て、遠い目をしながらその雪模様を眺めていた。
「ケイ君!」
「!」
ケイが振り返ると、眼鏡を外し、おさげをほどいて髪をなびかせた未恋がいた。
「未恋…さん?」
「…名前で呼んでくれたのって、初めて…よね?
この庭なんでしょ?ケイ君とほのかさんが初めて出会ったのって。
…初めて、人を好きになった時の事を思い出してみて。その時、身体中、震えるような喜びを感じたはずよ。」
「…私が、思い出させてあげる。」
未恋は、ケイに対してニコッと微笑むと、右手にロマンス・カッターを持ち、自分の左手首に、そっと添えた。
「未恋さん!君には無理だ!大怪我をしちゃう!止めてくれ!」
「…きっと出来るよ。ほのかさんが、手伝ってくれる。」
「ケイ君だけじゃない…私だって、怒ったり、泣いたりじゃなく、大好きな、君の笑顔が見たいもの!」
未恋は、一呼吸置くと、左から右へ、流れる様にロマンス・カッターの刃を滑らせた!
ケイも、空を仰ぎ見て、遠い目をしながらその雪模様を眺めていた。
「ケイ君!」
「!」
ケイが振り返ると、眼鏡を外し、おさげをほどいて髪をなびかせた未恋がいた。
「未恋…さん?」
「…名前で呼んでくれたのって、初めて…よね?
この庭なんでしょ?ケイ君とほのかさんが初めて出会ったのって。
…初めて、人を好きになった時の事を思い出してみて。その時、身体中、震えるような喜びを感じたはずよ。」
「…私が、思い出させてあげる。」
未恋は、ケイに対してニコッと微笑むと、右手にロマンス・カッターを持ち、自分の左手首に、そっと添えた。
「未恋さん!君には無理だ!大怪我をしちゃう!止めてくれ!」
「…きっと出来るよ。ほのかさんが、手伝ってくれる。」
「ケイ君だけじゃない…私だって、怒ったり、泣いたりじゃなく、大好きな、君の笑顔が見たいもの!」
未恋は、一呼吸置くと、左から右へ、流れる様にロマンス・カッターの刃を滑らせた!


