気付けばもう、年末だ。
あたしも瑠衣も何ひとつ変わりはないけれど、でも互いの右手の小指には、同じものが輝いている。
指輪はお揃いだった。
「ねぇ、特番だらけなのどうにかしてよ。
モノマネとか何が面白いのかわかんないんだけど。」
「じゃあ観なきゃ良いだろ。」
今日もこの男は、寒いから、という意わけのわからない理由であたしの家にやってきた。
指輪の意味なんて、未だに知らない。
と、いうか、それが当然のようにあたし達は、その話題に触れることはない。
つくづく変な関係だ。
「つーか、これって何?」
瑠衣はいぶかしげに我が家のゴミ箱を覗く。
一瞥し、あぁ、とあたしはため息を混じらせた。
「貰ったけど、いらないから捨てたの。」
クリスマスにお客が、カルティエの時計だとかシャネルのピアスだとかをくれた。
けれどもあたしは、中身を確認することもなく、ゴミ箱に投げ捨てたのだ。
「勿体ねぇなぁ。」
「貰ったもんだし、あたしの自由にして良いじゃん。」
もしもそこに気持ちが込められているのなら、尚のこと、捨てるに越したことはない。
瑠衣はあたしを後ろから抱き締めた。
右手と右手が絡まると、互いの小指の指輪が触れ合う。
「じゃあ、俺のを捨てない理由は?」
あたしも瑠衣も何ひとつ変わりはないけれど、でも互いの右手の小指には、同じものが輝いている。
指輪はお揃いだった。
「ねぇ、特番だらけなのどうにかしてよ。
モノマネとか何が面白いのかわかんないんだけど。」
「じゃあ観なきゃ良いだろ。」
今日もこの男は、寒いから、という意わけのわからない理由であたしの家にやってきた。
指輪の意味なんて、未だに知らない。
と、いうか、それが当然のようにあたし達は、その話題に触れることはない。
つくづく変な関係だ。
「つーか、これって何?」
瑠衣はいぶかしげに我が家のゴミ箱を覗く。
一瞥し、あぁ、とあたしはため息を混じらせた。
「貰ったけど、いらないから捨てたの。」
クリスマスにお客が、カルティエの時計だとかシャネルのピアスだとかをくれた。
けれどもあたしは、中身を確認することもなく、ゴミ箱に投げ捨てたのだ。
「勿体ねぇなぁ。」
「貰ったもんだし、あたしの自由にして良いじゃん。」
もしもそこに気持ちが込められているのなら、尚のこと、捨てるに越したことはない。
瑠衣はあたしを後ろから抱き締めた。
右手と右手が絡まると、互いの小指の指輪が触れ合う。
「じゃあ、俺のを捨てない理由は?」