彼女の気持ちを知りながら、簡単にそう言う関係になれるものなのか。


銀ちゃんが何を考えてるのか、分からなかった。


「銀ちゃんは彼女の気持ちを知ってたのに、手だした訳。」


銀ちゃんがうなだれていた。


「千佳が思い出に抱いてほしいって言ったんだよ。だから、千佳の気持ちがそれで収まるなら、」


銀ちゃんは何処までバカなの。


こんなにバカだとは思わなかった。


「銀ちゃんのバカ!女の気持ちが分からない。大バカ野郎だ。」


千佳さんが可愛いそ過ぎる。


千佳さんに自分を重ねた。


このまま千佳さんを田舎に帰しちゃいけない。


千佳さんと会って話さないと駄目。


「銀ちゃん、行くよ。」


「何処に行くんだよ。」


「千佳さんに会いに行く。私も銀ちゃんと一緒に謝る。」


「何で真子まで謝るんだよ。」


分かんないけど、このままじゃいけないと強く思った。


この女タラシのどうしようもない男を、私は好きになったのだから。


こんな男を嫌いになれたらいいのに、私はバカだから、銀ちゃんと一緒に、千佳さんに謝る事しか思い浮かばなかった。

このまま知らん顔するなんて、私の気持ちが許さない。


白黒はっきりさせてやるんだから、女タラシの銀ちゃん、覚悟しなさい。