マサさん、自分をこれ以上責めないで下さい。


純ちゃんはそんなことを望んでいないから。


「自分を責めたりしたら純ちゃんが悲しむ。純ちゃんと約束したの。世界中の人が純ちゃん忘れても、私は純ちゃんの事を絶対忘れないって。」


本当だから。


絶対忘れない。



「俺も純を忘れたりしねぇ。」



「ありがとうごさいます。」



「純の葬儀は、朝田組で取り仕切るから心配するな。」



マサさんが又頭を下げた。



「この手紙を純ちゃんに頼まれて預かってました。」



差し出された手紙は二通、マサさん宛と私宛のものだった。


読むのがなんだか怖い。


純ちゃんがどんな思いで、この手紙を書いたのかと思うと胸が痛んだ。


涙で字が霞んで上手く読めない。


純ちゃんは、自分の命がもう長くないと知ったのはいつ頃なんだろうか。


まだ、17才だと言うのに。