次の朝、廊下を走る靴音がした。


医師の声と看護師の声、もしかして、純ちゃんの身に何かが起きたの。


「真子は待て、ここで待っていよう。」


でも、もしかしたら、純ちゃんがそう思うと怖くて銀ちゃんにしがみついた。


「真子、大丈夫だから落ち着くんだ。」


その時、病室がノックされた。


銀ちゃんが病室のドアを開けると、マサさんが立っていた。


マサさんが私たちを見て頭を下げる。



「明け方、純が、純が亡くなりました。長い間色々とありがとうごさいました。良かったら、純に会ってやって下さい。」


マサさんが又頭を下げた。


やだよ。


明日もおしゃべりしようって、約束したのに。


どうして、どうして、やだよ。


「頑張ったね、一杯頑張り過ぎて疲れちゃったんだ。純ちゃんお疲れ様。」


「真子、純に会いに行くぞ!」


銀ちゃんに車椅子に乗せられ、純ちゃんの病室に向かった。


綺麗な顔をした純ちゃんがベットの上で眠っていた。


綺麗にお化粧されていた純ちゃんは、いつもよりお姉さんに見える。


純ちゃん、綺麗だよ。


苦しいよう。


純ちゃんはもっともっと苦しかったんだろうね。


神様は意地悪だ。