銀ちゃんが泣いてるみたいに思えた。


銀ちゃんがどんなに辛かったと思うと胸が痛む。


「銀ちゃん、痛い。」


そっと背中から銀ちゃんを抱き締めた。


銀ちゃんは抵抗しない。


「俺はバカだから、弟の事を忘れたくなくて背中に刺青を入れた。真子を泣かせる事になって、本当にごめん。」


うん、ヤクザも刺青も嫌だけど、銀ちゃんは好き。


それが本当の気持ち。


「私はヤクザは嫌いだよ。それはこれからも変わらない。でも銀ちゃんが好きなの。銀ちゃんとずっと一緒にいたい。」


銀ちゃんが私を強く抱き締めた。



「真子が俺を好きでいてくれるだけで、俺は幸せだから。」


お風呂の中で熱いキスを何度もした。


ファーストキスの相手が銀ちゃんで、本当に良かったと思う。


銀ちゃんのファーストキスの相手はいったい誰なんだろ。


そんなこと思ってもどうにもならないのに。


考えると胸が痛くなった。


はぁ。