「陽日は控え目ながらも優等生だったんだよね? でもそれを気に喰わない連中から、ひどいイジメを受けてたんだ。ご家族はそれを知って、キミを庇うどころか、逆に情け無いヤツだって、切り捨てたんだろう?」

「あっ…ああっ!」

眼を閉じると、次々と思い出してしまう。

…中学時代、入学したての頃はまだ良かった。

でも2年になると、周囲の態度は冷ややかなものになっていった。

僕の家族はみんなエリートの道を進んでいた。

だから僕も僕なりに一生懸命に頑張ってきた。

でも…。

頑張れば頑張るほど、友達は冷たくなっていく。

頑張っているのに、家族は認めてくれない。

そして…ボクが現れた。

僕を守る為に現れたのだと言って、ボクは…。