「俺、武術得意だから。ある程度のことでは驚かないんだ」

そう言って肩を竦める。

確かに女の子を縛り上げるのは、手際よかったけど…。

今時の武術って、ああいうことまで教えるのかな?

「何だかこんなことになっちゃって、残念だったね。よければまた会ってくれないかな?」

「うっうん。いいよ」

僕を見る、ボクの視線が険しくなった気がするけど、ムシで。

「じゃあ、よろしく。今度はちゃんとするから」

「うん、よろしく」

その場で遊間とケータイのナンバーとメールアドレスを交換した。