店内にいた人達も、驚いて店の奥を見つめる。

すると、奥から1人のウエイトレスが、血の付いた包丁を持って出て来た。

顔に満面の笑みを浮かべながら。

ぞわっ!

背筋に鳥肌が立った。

このコ…マズイ! 

僕は慌てて彼の所に戻った。

「ここを出よう! 何だかヤバそうだよ!」

小声で言うと、彼はキョトンとした。

「あっ、うん。でも何が…」

彼の言葉は、女の人の悲鳴で消えた。

「きゃあああっ!」

ウエイトレスの持つ包丁が、女性客の腕を切り裂いた。

パッと辺りに血が飛び散る。

すると店内が一斉にパニックになった。