間近にあった、ボクの顔。

ニヤッとイヤな顔で笑う。

―オレを避けてもムダだぜ? オレ達は『同じ』なんだからな。

―っ!? うるさいっ! 消えろ!

手を振り上げると、ボクの姿は闇に溶け込み、消えた。

―おっと、危ない危ない。

しかし声は相変わらず聞こえたままだ。

―気をつけろよ。お前に眼をつけているヤツは結構いるからな。

―お前だってそうだろう! 僕を不幸にしたクセに!

―それは心外だな。オレはお前を守る為に、動いただけなのに。

―黙れっ!

―はいはい。それじゃあ、兄貴。またな。