そう言ってポケットから、学生証を取り出し、僕の目の前に差し出した。

某有名進学高校だ。顔写真と共に、名前も載っている。

「神代(かみしろ)…遊間(ゆうま)?」

「うん、遊間って呼んで」

学年は2年…。

僕と同じ歳か。

まさか学生証は偽造しないだろうし、お昼に1人が味気ないというのも分かる。

「…まっ、オゴリなら嬉しいけど」

「なら、決まりだね。行こうか」

そして僕は、彼と共に昼食を取ることになった。

…警戒することも忘れて。