神々と世界の狭間で

…なんかある。

ドアの脇に四角いカードリーダーのような機械が取り付けられてある。

そしてカードリーダーの横に「御用の方はボタンを押してください」という赤いボタンとインターフォンがある。

数秒後、ビーという音が建物の奥の方でなっている。

それほど大きい音ではないが辺りが静かなだけに音が響く。

が、応答がない。

……………。

「はい。何の御用でしょう。」


さらに数秒の沈黙の後に声がインターフォンから出てくる。

シブメの男の声だ。

「あ、すいません。携帯を届けるように言われたんですけど…。」

「携帯?」

「えぇ。本間さんに…。」

本間は先生の苗字だ。

「ちょっと待っててもらえるかな。」

それでインターフォンは切れた。