―――ドンッ!!

 音とともにウチが見たのは……黒い人影らしきものが学校の前の道路で、小型自動車に跳ねられた光景だった。

 ―――今……人が跳ねられた!?

 唖然として立っていると、スクールバッグの中で何かが震え、ぶーんぶーん、と鳴り出した。鳴っているのは携帯で、メールが届いたことを知らせているのだ。
 スクールバッグの底に手をつっこみ、携帯を取ろうとする。


「お―――い! 女子中学生が車にはねられたぞー! 救急車呼べ!」


 その道路から男の叫び声が聞こえた。

(呪いを実行したら、また連絡致します。)

 ふと、昨日の呪いサイトからのメールの内容が脳裏に蘇った。
 また嫌な予感がする。まさか……呪いを実行したとかのメールじゃないよね……?

 手にとった携帯を恐る恐る開く――。