──あたし、いくらなんでも心が連絡無しに3日も休むなんて変だったから、直接会いに行ったの。
『お邪魔しまーす、あ!!千世さんっ、心は?』
『紫苑様…お嬢様は、今すこし…お会いすることは出来ません…』
『え、病気!?』
『いえいえ!…ただ、少し理由がありまして…』
──千世さんもいつもと違って、元気がなくて、頬っぺたにね…?
『千世さん…泣いたの?』
『え、な…泣いておりません』
『嘘だ、跡があるもん』
『紫苑様…』
『千世さん、何があったの?』
──そしたら、千世さん顔をくしゃってして泣きそうな顔するの。
『紫苑様、千世は…千世は、どうするべきでしょうか?』
『千世さん…?』
『心様があんな…赤ん坊の頃からお側に居させて頂いていたのに…心様の御意志と将来の幸せ、どちらを…っ』
──そしたら、奥から見たことない人が出てきたの。
『千世さん、お盆に水を入れて持ってきて』
『お…奥様っ、只今持って参ります!!』
──すっごく厳しそうな女の人で着物着てたし、千世さんが『奥様』って呼んでたから渡瀬家関連の人だと思うんだけど…。

