「なに、また心休みなのかよ?」

「…3日も休むなんて、どうしたんだろ」

「紫苑も来てねぇのか」


空いた2つの席を見つめ、溜め息を吐いた。紫苑は遅刻だけど(ナツが言ってた)心は…どうしたんだよ。



「…流衣」

「ん?」

「淋しそーな顔してるね」


ふふっ、と笑ったナツにかぁっと顔が赤く染まる。音弥も俺を見てにやりと笑った。



「ちょ…っ…ばっ…ちげっ!!」

「…チョバチゲ?…チゲの種類?」

「…まじ、心がいねぇと、こうゆう時収拾がつかねぇ」



はぁ、と溜め息を吐く音弥にも反論しようとした瞬間、まっちゃんがガラリとドアを開け教室に入ってきた。


「席、つけー。…なんだ、白河はまた遅刻か」


「ったく、あいつは」とブツブツ文句を言いながら出欠のボードに書き込んでいるまっちゃんの元に走った。


「まっちゃ…っ」

「ああん?」

「せ…先生、心は?」

「欠席の連絡があった」


軽く俯くと、廊下から騒がしい声が聞こえてきた。


…まっちゃんのこめかみに青筋、はっけーん…。



「え?遅刻じゃないよっ!あ、百合先生おはよーっ!えー、だから遅刻じゃなくてれっきとした理由があるの!!うん、ばいばいっ!」


足音は近付き我らが暴れん坊将軍のご到着のようだ。


──ガラッ


「おはよーござ…っ」

「白河ぁぁあぁ!!」