あたしがぼっと前を見てたら、何かが目の前で転んだ。

躓いたらしいおばあちゃんのとこへ、慌てて駆け寄る。
笑ってないで助けろよ男共!!

「大丈夫ですか?」

後ろで、若い男の声がした。
おばあちゃんを助け起こしながら振り返ると、そこには、………佐藤さん?

「おばあちゃんが、何か躓いたみたいで…」

「お姑さん?」

「違います!
制服見えないんですか、佐藤さん!!」

あ、しまっ…
慌てて口を塞ぐと、佐藤さんは目をぱちぱちさせていた。