「私、五十嵐さんに悪いことしたな…」

そう言って俯いてるといきなり拓哉が頭を撫でてきた。


「それは、俺もだしあんま気にするな。それに五十嵐も言ってただろ?すぐに別れたら、怒るって。」


「そうだけどさ…。それより拓哉。顔の傷どうしたの?」


さっきまで動揺してて聞けなかったが拓哉は口の近くにバンソウコウを貼っていた。


「昨日竜に殴られた…。『理奈を泣かせるな!』て。俺もいきなりのことで竜を殴っちまったけど。」


竜が朝バンソウコウを貼っている原因がやっとわかった。


「そうなんだ…」


「あまり竜の事考えるなよ!ヤクからさっ。」


「私が好きなのは拓哉だけだよ。」

そう言うと拓哉は抱きついてきた。



幼なじみの恋。

離れてわかる気持ち。

でも初めから幼なじみなんて気にしなくて良かったんだ。


一緒にいるとドキドキする。


他の女子といると胸が痛くなる。

この温もりを離したくない。               そう言う気持ちが大切なんだ。


私は、もう一度拓哉に「好き」と言うと拓哉の背中に腕を回した。





END