それでも君と、はじめての恋を



「今まで、強要されてした気は1回もないけど」

「……」

「……」

「え?」


あたし何回強要したか分かんないんだけど?


そもそもメアド教えてとか勉強教えてとか渉って呼んでとか、強要とは違うかもしれないけど、言い出しっぺってほとんどあたしじゃない?


そういえばパンツ見えたか見えてないかって問い質したこともあったよね。あれは本当に忘れたい。


とにかくあたしからすれば、ほとんど言わせた、やらせた感があるんだけど……モモはそういうつもりじゃなかったってこと?



「いやいやいや……」


申し訳ないけど、全力で否定したい。


「モモさっき困ってるって言ったじゃん」


そうだけど、と言うように眉間のシワを深く刻むモモは相変わらずあたしと目を合わせないままでいた。


「いつも先回りされるから」

「……」

「渉はなんでも言い出すのが早すぎる」

「え? え、うん。あたしが悪いって話だよね?」

「俺も悪いけど」

「え?」

「嫌々やってるわけじゃない」

「ど、どうしたのモモ……」


強要されてした気は1回もないってことを言いたかったんだよね? 


あ、あたしが否定したからモモがこんなに喋ってるのか。


「えっと……つまり?」


早くも結論を聞かせてもらおうと尋ねれば、モモはやっと隣に座るあたしを瞳に映した。