その日の夜、私は紗邪に電話をした。 「紗邪、突然電話してごめんね」 《大丈夫!絢、どうしたの?》 「私って今誰が好きなんだろう……」 私がそう言うと紗邪は黙って私の話を聞いてくれた。 私が恭平に告白されたこと。 恭平が葉月ちゃんと付き合って別れたこと。 私が輝以外の恭平に心が揺れたこと。 全部言うと紗邪は「そうなんだ」と呟いた