「思い出した? 自分が何ものか」

「ああ、思い出したよ。わたしは…その池に捨てられた、人間だったモノだ」

「大当たり」

彼は笑って、フードを外した。

血のように赤き眼。美しい顔立ちをした青年だ。

「じゃ、ボクが今何を考えているか、分かる?」

彼は楽しそうだ。

わたしが何を言うのか、すでに気付いているんだろう。

「わたし…いや、全てを食らいたいと考えている」

「また大当たりぃ~♪ て、ことで。良いかな?」

尋ねるも、その眼は否定を許してはいない。

「…ああ、構わない」

どうせ、この体は長く持たない。

わたしは深く息を吐くと、池の前に立った。