孤島の結束

 医者である松島悟が、竹山彩の遺体をベッドに運びシーツをかけた。

 そして、一同はぞろぞろと、壊れたドアから出ていき、再び食堂に集まり、誰も料理に手をつけようとしなかったが、可奈子だけは勢いよく食べている。

 俺も腹を空かせていたが、竹山彩に好意を持つ芝居をしていた為、ショックで食欲がない振りをしなければいけない。ここで疑われたら大変だ。


「彩、何に悩んでたんだろう?」


 沈黙を破り、ぽつりとひとみが言った。


「悩みなんてなさそうだったのになぁ」


 双子のケンとマサが答える。


「遺書もなかったよな?」


 マジタニが誰にともなく問いかけた。
 一同は頷く。

 あれこれ竹山彩の死について話しているのだが、誰も警察に電話しようとしない。もしかして、こいつら大物ばかりだから、スキャンダルとか心配してるのか? どうしょもねぇ奴らだ。まぁいい、その方がこっちも都合がいいからな。

 待てよ! もしかして、全員で帰るとか言いだすんじゃねぇ〜だろうな?
 俺が考えていると、


「どうする? 一週間の予定だけど、帰るか?」


 マジタニが、みんなの顔を見回して訊いた。


「いいんじゃねぇ〜の。始めから1週間の予定だし、続行で」


 さすが残酷な田中だ。