『寂しくねぇの?』


タクミが俺を見て言った。

俺はタクミを見ず、
こう言った。


『寂しくねぇし…』


今、タクミの顔を見てしまったら、泣いてしまいそうだった。


『ほんとかよ』


俺は立ち上がり、背伸びをした。



『ほんとだよ!だって百合はこの地球のどっかにいんだろ!そう思えば寂しくねぇよ!』


『ははっそうだな。
光輝…お前を応援するよ』


『…さんきゅ…』



でもな…タクミ…

隣に百合が居ないと寂しいんだ。


俺、意地はってあんな事言ったけど…

寂しいんだ…


一人になると、
世界には俺しかいないような、孤独感に陥るんだ。


なぁ、タクミ…


お前は応援してくれるって言ったよな…


あの百合と別れた時から、
俺の中の時計が─…


進まねぇんだ。

百合に会えたら…


また進むと思う?