怜君の目には涙が溜まっていた。 「わりぃ…。」 「麻貴には黙っててあげるから。泣くの我慢しちゃだめだよ。」 昔、ママに言われた。 泣き虫にはなるな。 でも我慢もするな。 最初は意味がわからなかったが、今、わかった気がする。 私はそのまま朝ご飯の準備を続けた。 一通り、準備が終わり泣きやんだ怜君にコーヒーを渡した。 「サンキュー。」 「目、大丈夫?氷、持ってこようか?」