家に着いてからも、この物寂しさは続く。


クマのぬいぐるみをギュッと抱き締めて、何度も読んだルリからの最後の手紙を読む事が日課になっていた。


そして、1人で涙を流す。でも1人だという気にはならなかった。


私が泣くたびになんだか温かくなって、まるでルリに抱き締められている感覚に陥る。


「ルリ心配してるかな・・・」


ふわりと窓も開けていないのに、カーテンが揺れる。でも怖くない。


きっとルリは近くに居てくれてるんだ。という気がして―――


「私、頑張るから・・・心配しないでね・・・泣いちゃう事もあるけれど、一人じゃないもん」


自分達が1番辛いだろうと思うのに心配してくれるおじさんとおばさん。


私が1人で落ち込んでくれると声をかけてくれる、浜田先生にナルちゃん先生。


私を気遣ってくれる優しい友達、郁人に優。


それに、心配して死しても尚傍に居てくれてるであろう、大事な大事な親友、ルリ。



ほら・・・私は一人じゃない。


「私、沢山の人に支えられて貰って・・・凄く幸せだね」


例え家族が居なくても私を心配してくれる人はいるんだもん。1番甘えられる人は居なくなったけれど、甘えられる人は沢山居るから。


大丈夫。私はきっと大丈夫。


寂しいけれど、大丈夫。


それに・・・。


「きっとまた会えるって信じているから」


それまで私はずっと笑顔で居よう。