―――――――


郁人とルリは凄く仲が良い。相思相愛の２人は学校中のバカップルで、有名だった。


運動神経抜群の郁人、頭脳明晰で誰にでも優しい美少女ルリ。


ルリに郁人を紹介したのは、私だ。


偶然、ルリとの学校帰りに郁人に遭遇したのがきっかけ。


「沙夜じゃん」

「よ。郁人」

「サヤ、誰？」

「同じクラスの隣の席の人。郁人っていうの。郁人、こっちは友達のルリだよ」


私の隣で小さくなるルリに郁人をを紹介し、郁人にルリを紹介した。


「ルリちゃんって、あの噂のルリちゃんか!?初めまして」

「初めまして、郁人君。野沢瑠璃です」


２人は意気投合してよく会っていたそうだ。



この時から、ルリを紹介しなければ良かった。と後悔していた。



私の不安は当たり月日が立たないうちに、恋仲になった。


その事実を知ったのは、ルリ達が付き合って１週間経った頃だった。


「サヤ･･･私郁人と付き合う事になったの!!」

「えっ!?･･････良かったじゃん!!おめでとう!!」


私は心から２人を祝福することは出来なかった。ルリに対して、初めて嘘をついた。



ルリを狙っていた男子も落胆し、私もルリの笑顔に負けて、郁人から身を引いた。



私はその日から、ルリとはあまり会わないように、避けていた。嫉妬で私が狂いそうになったから。

そうして、暫く経った･･･ある日