それから次々にみんなが帰社していった。 総務部に残っているのは、まだ仕事を片付けていない私と、パソコンに向かっている東條さんだけ。 オフィスで二人になるの初めてだな…、なんか緊張する。 …っあ~、またやっちゃった! 「またやっちゃった~?」 オフィスにいるのは私と東條さんだけ。 この声の主は後者に違いない。 なんで私の心の声が聞こえるの?! 「またって何回失敗しているんだ」 「ごめんなさい…」 「どっか分からないところでもあるのか?」 東條さんがそう言いながらこちらにやってきた。