――私は、集める。

他のワタシがそうしているように、周りをみながら、まねをして。

どうやら、一度とり逃してもまた同じパーツがまわってくることもあるようだ。

さっき見過ごしてしまった腕が、またきた。
どうやら右手。

マネキンのように特徴もなくて、切断面も特に血だらけということもなく、
はじめだけキャーキャー言ったが、隣のワタシが3本目の煙草に火をつけるころには、次第に慣れ始めていた。

それよりも。

「集めないと、帰れない」

その、言葉の意味のほうが気になるし、集めきったとき、大切な人のカラダだというのがもっと気になった。