クリスマスイブを過ぎた翌日、僕は先輩に会いに家を出た。
「お父さん、行ってらっしゃい!お土産買って来てね!」
クリスマスプレゼントである、ヒーロー物の玩具ロボットを抱え、電車に乗る僕に手を振る息子。
お土産…まだ玩具が足りないと?
お父さん、物見遊山で行く訳じゃないんだけれどなぁ。
「違いますよ?お父さんはお遊びで行く訳ではありませんよ?」
息子の前に身体を落とし、妻が言い聞かせる。
「じゃあ、何をしに行くの?」
「それは…そう……それはね?」
……返答に困る事ですか。
「瑞江さん、いいですよ…」
……遊びでも。
土産も忘れずに買って来ますから。
電車を三度程乗り継ぎ、先輩が住む街へ着いた頃には、すでに夕方の時刻であった。
本当は飛行機で来ようと考えたが、チケットがとれない結果となったので諦めるしか無かったのだ。
こじんまりとした改札を抜け外に出ると、自然と大きな伸びが出た。
長い時間座っていたから、身体が固まってしまいそうだ。
伸びを戻しつつ、辺りを見渡して見る。
景色は、一年前と何も変わってはいない。
「お父さん、行ってらっしゃい!お土産買って来てね!」
クリスマスプレゼントである、ヒーロー物の玩具ロボットを抱え、電車に乗る僕に手を振る息子。
お土産…まだ玩具が足りないと?
お父さん、物見遊山で行く訳じゃないんだけれどなぁ。
「違いますよ?お父さんはお遊びで行く訳ではありませんよ?」
息子の前に身体を落とし、妻が言い聞かせる。
「じゃあ、何をしに行くの?」
「それは…そう……それはね?」
……返答に困る事ですか。
「瑞江さん、いいですよ…」
……遊びでも。
土産も忘れずに買って来ますから。
電車を三度程乗り継ぎ、先輩が住む街へ着いた頃には、すでに夕方の時刻であった。
本当は飛行機で来ようと考えたが、チケットがとれない結果となったので諦めるしか無かったのだ。
こじんまりとした改札を抜け外に出ると、自然と大きな伸びが出た。
長い時間座っていたから、身体が固まってしまいそうだ。
伸びを戻しつつ、辺りを見渡して見る。
景色は、一年前と何も変わってはいない。