あっくんが一度大きく息を吐く。唯はその表情をただじっと見つめた。あっくんの視線は漫画に真っすぐに向けられている。
『こうしていれば、音は聞こえないでしょう?』
すらっと噛まずに(当たり前)、唯のイメージを崩さずに流れていく『先生』の台詞。普段のあっくんとは似ても似つかない敬語キャラなはずなのに、不思議とその声は『先生』によく馴染む。
「すご…っ…。ホンモノ…見ちゃった…。」
これが本物の力で、あっくん本来の姿。唯が思い描いてた、こうして会う前の『あっくん』そのものだ。
『仕方ありませんね、華音さんは。』
「え…?」
『泣いてる華音さんを見たら、こうせずにはいられなかったんです。もし嫌だったら離しますからいつでも言ってくださいね。』
「あの…。」
『…驚きました。華音さんが…まだ雷と暗闇を苦手としているなんて。」
「あっくん?」
…どこまでセリフ喋ってくれるのかな?ちょっと調子乗っちゃってもいいかなあたし。
『いえ、そうではありませんよ。いつもは…えー…なんて言えばいいでしょうか…弱点のようなものを見せないようにしている感じがするので…。』
「悪かったわね!!弱点が妙にださくて!!」
きゃー!言っちゃった!華音ちゃんのセリフ言っちゃった!あっくん…怒るかな?
『いえいえ。可愛いですよ、華音さん。』
「え…。」
「ま、別に俺はお前のこと可愛いとか思ってねぇけどな。」
…あ、先生タイム終了だ。普通のあっくんにいきなり戻っている。
『こうしていれば、音は聞こえないでしょう?』
すらっと噛まずに(当たり前)、唯のイメージを崩さずに流れていく『先生』の台詞。普段のあっくんとは似ても似つかない敬語キャラなはずなのに、不思議とその声は『先生』によく馴染む。
「すご…っ…。ホンモノ…見ちゃった…。」
これが本物の力で、あっくん本来の姿。唯が思い描いてた、こうして会う前の『あっくん』そのものだ。
『仕方ありませんね、華音さんは。』
「え…?」
『泣いてる華音さんを見たら、こうせずにはいられなかったんです。もし嫌だったら離しますからいつでも言ってくださいね。』
「あの…。」
『…驚きました。華音さんが…まだ雷と暗闇を苦手としているなんて。」
「あっくん?」
…どこまでセリフ喋ってくれるのかな?ちょっと調子乗っちゃってもいいかなあたし。
『いえ、そうではありませんよ。いつもは…えー…なんて言えばいいでしょうか…弱点のようなものを見せないようにしている感じがするので…。』
「悪かったわね!!弱点が妙にださくて!!」
きゃー!言っちゃった!華音ちゃんのセリフ言っちゃった!あっくん…怒るかな?
『いえいえ。可愛いですよ、華音さん。』
「え…。」
「ま、別に俺はお前のこと可愛いとか思ってねぇけどな。」
…あ、先生タイム終了だ。普通のあっくんにいきなり戻っている。



