「んっ…。」
あっくんの唇だけ、突然違う人になっちゃったみたいだ。
…でも、きっとこれがあっくんの本当で。だとすると、やっぱりあたしはたくさん我慢させてたってことになる。
「あっく…ん…。」
「そういう声で呼ばれても、…普通に止まれねぇから。」
「っ…。」
会話らしい会話になんてなりはしない。
唇は変わらずに交わり続けていて、意識が飛んでしまいそう。
身体の力がふっと抜け、それに気付いたあっくんの腕があたしの背中を支えてくれる。
「…なに、気持ち良かった?」
「なっ…ば、バカ!あっくんのバカっ!」
「バカでいーよ、バカで。とりあえず場所移動。」
「えっ…うわっ!」
膝の下に差しこまれた腕と背中に回った腕、その両方がぐっとあたしの身体を持ち上げる。
「っ…あ、あっくんおろしてっ…重いしっ…あ、歩けますっ!」
「なーにが歩けるだよ!ヘロヘロなくせに。」
「ヘロヘロなんかじゃないっ!」
あたしがそう反論すると、あっくんがちょっとだけ意地悪く笑って、あたしの耳元にそっと唇を寄せた。
「…もっと骨抜きにしてやる。だから無駄に体力使うな。」
「~っ…!」
し、信じられない。…声にならない。恥ずかしすぎて。
囁いたあっくんの声は、あっくんのお仕事用の声じゃないのに、でも、…でも。
「ず、ずるいよ!」
「何がだよ。」
「耳元で言うなんて!」
「欲しいんだからしゃーねぇだろ。むしろ今まで我慢してたことがアホに思えてきた。」
「なっ…!」
完全に強気なあっくんにあたしの方が怯む。でも、…後戻り、できない。
あっくんの唇だけ、突然違う人になっちゃったみたいだ。
…でも、きっとこれがあっくんの本当で。だとすると、やっぱりあたしはたくさん我慢させてたってことになる。
「あっく…ん…。」
「そういう声で呼ばれても、…普通に止まれねぇから。」
「っ…。」
会話らしい会話になんてなりはしない。
唇は変わらずに交わり続けていて、意識が飛んでしまいそう。
身体の力がふっと抜け、それに気付いたあっくんの腕があたしの背中を支えてくれる。
「…なに、気持ち良かった?」
「なっ…ば、バカ!あっくんのバカっ!」
「バカでいーよ、バカで。とりあえず場所移動。」
「えっ…うわっ!」
膝の下に差しこまれた腕と背中に回った腕、その両方がぐっとあたしの身体を持ち上げる。
「っ…あ、あっくんおろしてっ…重いしっ…あ、歩けますっ!」
「なーにが歩けるだよ!ヘロヘロなくせに。」
「ヘロヘロなんかじゃないっ!」
あたしがそう反論すると、あっくんがちょっとだけ意地悪く笑って、あたしの耳元にそっと唇を寄せた。
「…もっと骨抜きにしてやる。だから無駄に体力使うな。」
「~っ…!」
し、信じられない。…声にならない。恥ずかしすぎて。
囁いたあっくんの声は、あっくんのお仕事用の声じゃないのに、でも、…でも。
「ず、ずるいよ!」
「何がだよ。」
「耳元で言うなんて!」
「欲しいんだからしゃーねぇだろ。むしろ今まで我慢してたことがアホに思えてきた。」
「なっ…!」
完全に強気なあっくんにあたしの方が怯む。でも、…後戻り、できない。



