「大丈夫か?」

 あっくんの目が真っすぐに唯を映している。…どうしよう、心臓がうるさい。

「だ…大丈夫…。」
「立てるか?」
「…た…ぶん。」

 唯はベッドに手を置いた。そして立ち上がろうとした瞬間にあっくんがすっと唯の横に寄り添う。

「え…?」
「…また落ちられても困るしな。」

 あっくんが腰に手を回してくれることでものすごく立ちやすくなった。そのままゆっくりベッドに降ろしてくれる。

「あ…りがと…。」
「お前、夏バテしてんのか?」
「え?なんで…?」
「あんま食ってなかっただろ?それなのにあんなに飲むから酔うんだよ。」
「…ちょっと最近…暑くて食欲減ってるけど…。」
「もっと食わねぇと死ぬぞ。」
「し…死なないよっ!」
「お前、軽すぎ。」
「え…?」
「だから体型もガキなんだよ、チビ。」
「なっ…!」

 そっ…そりゃあ体型は幼児体型にかなり近いけど!それでも…

「あっくんのバカー!好きで幼児体型なんじゃないもんっ!」

 そう言うと唯は枕を思いっきり投げた。