「…それってさー結構傷付くんだけど？」
「はぁ？」
「俺のことも信じてないってことでしょ？」
「…お前のことは、それでも比較的信用してる。」
「あ、そ？ならいいけど。じゃあさ、唯ちゃんはどうなの？」
「…なんでそこに全部持って行くんだよ。」
「んー？だってさ、御堂と唯ちゃんに上手くいってほしいから。」
「…ありえねぇ。」
「なんで？」
「あんなクソガキ、好きになんかなるかよ。」
「唯ちゃんはガキじゃないよ。普通に可愛い女の子で、御堂のことが世界で一番好き。」
「だから何？」
「御堂はくだらないことに気を取られて、一番大事なところを完全に見落としてるよ。」

　達也が怪しくにやりと笑う。こういう時の顔はロクなことを考えていないときの顔だ。

「見た目とかさ、すっげーどうでもいい部分だよ。まぁ…唯ちゃんは若干幼い顔してるけどさ、それが何？大事なのって見た目？自分につり合うかどうか？顔のつくりだけで言ったら確かに唯ちゃんと御堂だと御堂の方が整ってるかもしれないけど、別に二人が並んで不自然だとは俺はこれっぽっちも思わない。つーか、んなこと思ったこともねぇ。」

　達也が一気に喋り出して、口を挟むタイミングを完全に失った。