* * *


「朱音ー!!荷物とりにきたんだけど。」

「あんた!!早すぎんのよ。
っていうか何~?
なんで女物の服なんか必要なのよ~?」

「あー…ちょっとな。」

「あんたねーそれで済むと思ってんの?」

「思ってないです。」

「何があったの?」

朱音は俺の3つ上だ。
ファッション誌の編集をしている。

「今、ちょっと女の子が…。」

「は!?女じゃなくて『女の子』!?」

「そう。てか見た目は全然朱音と変わんない。
朱音よりずっと綺麗ってか美人だけど。」

「あんた…ケンカ売ってんの!?」

「違うって。
女の子が家にいるんだよ。
しかも着替えも金も何にも持ってない傷だらけの女の子。」

「何ソレ?」


このリアクションを最初から期待してた。