「理沙子からキスしてくんない?」

「はぁー!?何言ってんの?」

「何でもいいって言っただろ?だから…」

「何でもいいなんて言ってない!!」

「簡単だろ?キスくらい…。」

「簡単じゃないっ!!」

「んじゃしてくんないんだ…
あーあ…
せっかくの婚約記念日なのに…
俺すっげー頑張ったのに。」

とかわざと言ってみる。

「っ…もう!!じゃあ目!!つぶって!!」


意外とあっさり観念したらしい…
俺は素直に目を閉じた。


そっと…そして優しく彼女の唇が俺の唇に触れた。


「よくできました。」

「もう絶対しない!!」

理沙子は真っ赤になってそう言った。

「んなつれないこと言うなって。
つーかじゃあもう二度とキスしなくていいわけ?」