彼女はまだ納得がいっていないようだったが、ようやく疑い続けることを止めて、少し俺の言葉を信用したようだった。
そしてまた俺にメモを見せる。

『あたしの体が欲しくなったらいつでも言って。
それで済むならあたしは全然構わないから。』

「ならないって。
大体、自分の生徒に手を出してるような罪悪感に駆られるっつの。
そんなバカなこと言ってないで肝心なことを教えろよ。」

『肝心なこと?』

と言わんばかりに彼女は首を傾げる。

そういう仕草をすると、少しは年相応に見える。

「君の名前。」