【Satoshi side】

* * *

彼女を抱きかかえたまま、廊下に出た。
廊下に立っていたのは真。


「おー無事にお姫様を取り戻したんだな♪
聡、王子みたいじゃねーか!!」

「気持ち悪い例えしてんじゃねーよ。
つーかお姫様って何だよ。」

「実際理沙子ちゃんお姫様だっこされてるしー♪
あ、マスターキーは返して。」

「おお。」

忘れるところだった。

「ありがとな。助かった。」

「おう。まぁいいってもんよ。」


彼女は大人しく俺の腕の中に収まっている。