「これ…って。」


有名高級ホテルの名前と部屋番号が書かれていた。

どうやら彼女はここに向かったらしい。

紙きれのそばには俺と彼女が一緒に写っている写真もあった。

これには驚いたが、納得はいった。

彼女の義理の父親によるものだろう。




「…んで俺に何も言わないんだよ…!!」


なんでそんなに呆気なく俺の元からいなくなるんだよ?

なんで…?

聞きたいことは山ほどあった。

だけど

そんなことより

早く彼女を見つけなくちゃならなかった。


早くこの手で

抱きしめたい。