「先生…?」

「ん?どうした?」

「変じゃないかな?」

「何が?」

「あたし、メイクしてもらった後は鏡見せてもらったんだけど、髪とか帽子とかかぶってから鏡見てないから、自分がどういう風になってるか分かんない。
だからホントにバレないかも分かんない…。」

彼女の口からメイク、鏡とかそういう生徒が言ってるような言葉を聞くのが新鮮だった。
なんか年相応。

「変じゃないよ。
下手したら、俺と同い年って言ってもバレない。」

「え…それって老けてるってこと?
8歳も?」

「あー違う違う。
綺麗ってこと。」

さらっと言えた自分に驚く。

「え…?」

彼女の顔が一気に赤くなる。

もしかして…照れた?