傷だらけの僕等

悲しかった。

泣いてしまいたい、そんな衝動に駆られた。



こんな女の子が、たった一人でこんな傷を背負ってきた事実が…俺には悲しかった。


「彬という一つの逃げ場所を失って、あたしは家に戻った。

もう、誰かを信じてみるのを止めることにした。

期待は裏切られるだけだと知ったから。

そして、父親に抱かれるだけの日々が戻ってきた。」


「また出張の日になった。
今回は1週間。
家で一人で考えているうちに、あたしの中のなにかが切れた。

このまま生きてることに何の意味があるのだろう

そう思った。

このまま生きてても、私の未来に何の光も見えてこないんなら今死んだって同じだと思った。

でも、自殺は怖くてできなかった。

あの雨の日。

あたしは家を飛び出した。」