「………え」 頭の中は真っ白になって。 息が出来ないほど苦しくなって。 目頭が熱くて、ガンガンする。 「それで…」 「いやっ…!」 話し続けようとする、山田に堪えられなくなった。 聞きたくない。 そんなの聞きたくない。 「朱里…!」 あたしは、気づくと走っていた。 嫌…… 「朱里…!待てって!」 グイッと腕を引かれ立ち止まる。 なんで…? なんで、こんなときに追いかけてくるの? 「何も…聞きたくない!」