あれ?あたしこの男の子と前も会ったっけな? 考えても考えても、思い出せなくて申し訳なさそうに謝ると男の子は 「いいよいいよ、10年も前のことだもん」 そう言って笑うんだ。 10年前、そう言われ心が騒いだ。 それと、同時に思い浮かぶ一人の男の子。 人懐っこい笑顔に、ミルクティ色のサラサラした髪。 もしかして… 「…もしかして、あっくんなの?」