あたしは弱々しい声で、貞永に正直な思いを伝える。




「あたしの夢を考えてくれるのは嬉しいよ?だけど…」



「何だよ」



「あたしの夢を優先させたら、貞永は大好きな俳優という仕事を辞めざるを得なくなるかもしれない。貞永の仕事を優先させたら、あたしのマネージャーという肩書きはきっと無くなる」




ハッピードリームなら、きっとやる。


会社の方針に刃向かったりなんかしたら、芸能界から永久追放するくらいの力は持っているに違いない。


それくらいハッピードリームは、存在感があって、権力のある会社なのだから―――




「だから、お互いが助かる方法なんて、ないんじゃな―――」



「それが、あるんだよ」



「へ?」




思わず耳を疑ってしまった。


貞永には、何か作戦がある―――?




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