「おまえ！ また俺の邪魔しやがって…」


赤井はワナワナと肩を震わせる。


「あたしはおまえって名前じゃありません」


少女は赤井を馬鹿にするように言いのけた。


そんな二人の言い合いに周りの者は少女に対して『なんて怖いものしらずなんだ』と思いながら見つめていた。


それほど赤井は手に追えない人物なのだろう。


「そういえば、なんで白原さんがここに？」


赤井と少女の言い合いを傍観していたミズノが思い出したように白原に聞いていた。


「えっ？」


白原はミズノに言われて気づいたようで驚いたような顔をする。


「そういえば白原さんは転校生なんですからこっちに居てはダメですよね？」


フウタも追い打ちをかけるように白原に言うと白原は急いでこの場から離れていった。


「失礼しましたぁー」


そう大声を叫びながら。



白原が去った後、『あいつは誰だったんだ？』という話で持ち切りだった。


その疑問はすぐに解決したのだが…



それは…朝のチャイムが鳴りしばらくたった後に先生と一緒に現れたからだ。


先生から『白原 光』と紹介され、ましてやこの学校で最強と呼ばれる班に入るのだから何も言われることはなかったという。