「やだ!!」


「いいじゃんみようよ」



ウミちゃんは、ソファーの隅っこに座ってスマイリーを抱きながら俺を睨んでる。



俺の手には昨日借りてきたホラー映画のDVD。


新作だったから借りてきたんだけど、どうやらウミちゃんは怖いのが苦手なようだ。



「怖いの?」


「当たり前じゃんっ! 夜トイレ行けなくなる!」


「……」



俺は騒ぐウミちゃんを無視してディスクをPS3に入れる。


予告や宣伝を早送りで飛ばして本編を再生した。



ニヤッと笑ってウミちゃんを見る。



「瞬くんのいじわる……」



涙目になってそう言うウミちゃんはやっぱり可愛くて、もっといじめたくなった。