ピッ
トゥルルルル…トゥルルルル…トゥルルルル…トゥルル…
『はい、省吾っす』
「俺」
『あ、はい。おつかれっす』
「この前はありがとな。あの紙袋一式、役に立ちそうだよ」
『え…マジっすか。あの…』
「お前さ、しばらくどっか逃げたほうがいいぞ。隠れ場所まで用意してやれなくて悪いけど…」
『アニキ、あれ…マジで使うんすか?』
「あんまり深く聞くな。知らないほうがいい。とにかく、ちゃんとこの街を出ろよ」
『はい、大丈夫っす。アテはあるんで』
「そうか。じゃあ元気でな。携帯、この電話が終わったら壊して捨てろよ」
『……はい。あの、アニキも…元気で』
「あははっ、じゃあな」
プッ…


