たとえばあなたが




やがて少女が現実と夢を行ったり来たりし始めたとき、遠くからサイレンの音が聞こえた。



消防車?



違う…―



救急車、とも少し違うような気がする。



(…パトカー?)



だんだん音が大きくなって、家のすぐ近くまで迫って来た。



少女が目を開けると、カーテンの向こうで赤い光が点滅を繰り返している。



(なんだろう…?)



少女は体を起こして、カーテンを開けた。



この家と向かいの家との間の道路に、パトカーが止まっている。



向かいの家の玄関は、開け放たれていた。



(私の家…―)



心臓の鼓動が速くなって、眠気も吹き飛んだ。



何?



何かあったの…?



だんだん近所の人たちが出て来て、何事かと様子を窺っている。



少女が窓の外の動きを見ていると、叔父の大輔が部屋に入って来た。