黒の三日月

「紗千、これ着てみて?」


準備は明日に向けてどのクラスもヒートアップして行っている。

勿論私のクラスだって。今は衣装の調整中。

魔法使い役と言うだけあってか、ベージュ色のローブを羽織って、

黒い杖を持たされ、焦げ茶色のブーツを履いて。それから意味が分からないのが……。


「優衣、これは一体何なの? 関係ないんじゃなくて?」

「付けさせてって頼まれただけだから分かんない。でも可愛いと思うよ」


何処からともなく取り出された白い手鏡を見て、改めて疑問に思う。

私の頭には私の髪と同じ焦げ茶色の猫耳がくっ付けられていた。