黒の三日月

「台本は今日印刷するから明日渡すね」


配役が決まったところで他の担当もあっさりと決まってしまい。

気付いた時には終わりを告げるチャイムが鳴り響いていた。


「良かったね」

「何が!?」

「あれ? 舞台に立つ事そんなに嫌なの?」


帰り支度をしている時、隣の席の倉山(くらやま)が声をかけてくる。

良いよね、倉山は。部活もやっていないのに9人の配役の中から見事に漏れたんだから。


「そんなに舞台に立ちたかったなら倉山が代わってよ!」

「お断りするよ。だって岩代が自分の手で引き当てたんじゃないか」
 

そうだけどさ。