黒の三日月

「早いんだね。部活も入っていないのに、こんなに早く来る人って珍しいかも。
家が遠いとか? 家が遠いと早く来すぎちゃう事あるみたいだし」


そのムカつきを抑えつつも、私は冷静を装って彼に接触をしようと試みた。

いきなり“貴方は4年前に人を殺しましたか?”なんて聞ける訳ないしね。


「これが俺の日課だから。朝は1人で歌うか詠むかをするって決まりなんだよ」


1人で歌うか詠むか……歌うのはまだ練習だって分かる。

でも詠むって?1人で詠むってなんか変な気がする。寂しい人だ。

でも、会話を此処で絶やしてはいけない。

誰かが来る前に出来るだけ多くの事を聞かないとね。