でもきっとそれを言ったら私がショックを受けるから、あえて嘘をついたんだと思う。

全ての事が分かった今だから、私は改めてヒイラギに言う。


「私なんかの為に自分の命を犠牲にしないで……!
私はもう覚悟なら出来たから。だから死なないで!」

「岩代、それは……」

「分かっているよ。でも……!」


復讐をしようとし続けた私を、ヒイラギは守ってくれていた。だから今度は私が……。


「私が花嫁になって、王様に頼む。ヒイラギを助けてって」

「もう無理だよ。だって……」


倉山が一筋の涙を流している事に気付いた。もしかして、そのリミットが……? 

慌ててヒイラギを見る。